かたひらの人

可哀想だね
今生きる人よ
考えも為ずばらばらと堕ちる
皆は何も考えず
巡り来ると丈信じて居る
上手く行く筈と其れしか無くて
外れる事には気付いて居ない
狂い立つ程に楽弄び
要らなく成ったら躊躇無く
捨て去る皆は其れが当り前
皆人なの?
貴男も貴女も
恥じる事無い化物の様で
皆は何も為ないのね
土壇場でも見て見ぬ振りで
自分も守れず口走るのは
文句を讃えて真面と居直る
言逃げの人は逝くのが早い
後後ばれると解らずに
取繕えば生けると思って
虚しいのだね
今生きる人よ
だけれど此れが現世の真事
救われたいと願うの成らば
先ずは誰かと人と為て生きる
本歌
ジュディ・オング
「ひとひらの雪」