おおづめ

此の世流れて見る影も無く
揺ら揺らと陽炎が立ち昇る丈
彼の日の念い彷徨いて
消され消された人の道
違う違うと見る事も無く
自らを省みる事も為ぬ人
何時かの念いも忘れたか
歩む事無い人の道
人の心は澱み易いと
本当は皆解って居たのに
澱む事添え厭わなく為り
間違い添えも気付けない
例え其れが違うと
白日の下に曝され
其れでも自分が正しい
そして此の世は間違いと

支えが無ければ立つ事も
出来ぬ迄弱く為り息の根止まず
血迷う毎に引き千切る
己知らずの向こう見ず
独りで立てない弱る人
熟熟と見も為ずに語り絞め逝く
人は捨てたか皆も捨てるか
そうか其れでも悔い無いか
人の心は惑い易いと
本当は皆解って居たのに
惑う事添え解らなく為り
間違い添えも気付けない
例え此れが正しいと
叫んで声枯ら為ても
其れは間違って居る
そして此の世も本当ではない

人翳り人腐り朽ち逝けば
此の世添え儚く散って
心無く人流れ此の世唯逝く

本歌
さだまさし
「まほろば」

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